複数個の双極子のポテンシャルエネルギー
複数個の双極子の系がつくるポテンシャルエネルギーを,あまり見たことのないやり方で求めていた本があったので紹介がてら僕の中で曖昧な理解を整理したいと思います.
さて,考える状況は以下のような場合.n個の双極子を無限遠からある位置まで長い時間をかけて運ぶようにします(電磁放射をしないほど!).
以外の双極子がの位置につくる電場をとします.まず,変数を0以上1以下として定義して,...の双極子を...の位置に運んだ段階を考えます.このとき点に以外がつくる電場は
\[ \bf{E'_i} = \alpha \bf{E_i}
\]
となります.この状態で...を運ぶのに要する仕事は
\[ dU = -\sum_{i=1}^n \alpha \bf{p_i} \cdot \mathbf{E_i} d\alpha
\]
となるのでこれを積分して系全体のエネルギー
\[ U = -\sum_{i=1}^n \dfrac{1}{2} \bf{p_i} \cdot \mathbf{E_i}
\]
を得ます.
さてさて,ちょっとわからないので考えてみます.また,ここからはn=3で考えます.
この解法のイメージとしては以下の図のようなものだと思います.
不完全な双極子集合にだけの微小双極子を運んでくるときに要するエネルギーdUを求めておいて,それをで積分して双極子を満たしていって完全なものにします.するとこのエネルギーが求めたいポテンシャルエネルギーになってくるというわけですかね.考え方はわかりましたが,なかなかつかめていません.複数電荷のときのようにひとつずつ無限遠から運んでくるというようなやり方ではないので考え方が妥当であるかどうか,そこらへんの解釈ができません.
誰か教えてください